あなたはアフィリエイト広告と聞くと、どんな商品をイメージしますか?
アフィリエイト広告では様々なジャンルの取り扱いがありますが、化粧品や脱毛サロンといった美容系の商材をイメージされる方も多いのではないでしょうか。
実際のところ、美容ジャンルはアフィリエイト広告の中でも不動の人気ジャンルであり、長年そのトレンドは続いています。その一方で、変わってきていることもあります。
このコラムは美容系の商材・サービスを取り扱うEC担当者、マーケティング担当者向けに、掲載されるメディアの特徴、美容ジャンルでのアフィリエイト広告成功の秘訣を紹介しています。
「美容ジャンルにおけるアフィリエイト広告の運用方法を知りたい」
「アフィリエイト広告では自社の美容商材はどのように掲載されるのか」
といった点が気になる方はぜひご覧ください。
美容ジャンルとアフィリエイト広告の関係性
アフィリエイト広告とは
アフィリエイト広告とは、WEB広告と言われるプロモーション方法の1種です。
メディア(=媒体、アフィリエイター)が作成したブログや比較サイト、SNSなどに掲載されている広告をクリックしたのち、広告主サイトのサービス・商品に対し申込み・購入といった特定のアクションを行うことで成果が発生します。広告主はその成果に応じてASP経由でメディアに報酬を支払う流れとなっています。
アフィリエイト広告は、「成果報酬型」で「第三者訴求」ができるインターネット広告です。
広告の表示やクリックではなく成果報酬型の課金形態となるため、コストをコントロールした運用が可能です。そのため知名度の高い大手企業のサービスから、リリースして間もない新サービスまで、幅広い広告主にとって導入しやすい広告といえます。
美容ジャンルにおけるアフィリエイト広告
アフィリエイト広告における美容ジャンルは非常に多種多様に展開されており、弊社A8.netでも1,000件以上のプログラムが稼働しています(2022年10月時点)。実際に展開されている商品に関しても化粧品、ヘアケア商品、エステ、脱毛サロン、補正下着など数え切れないほど多岐に渡ります。
また、メディア側の視点からも初心者から上級者まで取り組みやすい人気カテゴリとして支持されており、アフィリエイト広告の定番ともいえる立ち位置にいます。1メディアで月間数百万〜数千万円規模の売上となるケースもあります。
ただし、美容ジャンルは薬機法により表現できる効能・効果が決まっており、また効能効果や安全性を保証する表現は禁止されている為、広告を掲載する側、される側の双方で注意する必要があります。代表的なものを一部ご紹介します。
- 美容ジャンルにおけるNG事例
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ビフォーアフター写真の掲載
使用前→使用後の写真を使う事で化粧品で表現できる効能効果を超えるようなものはNG -
効能効果を表現する体験談の掲載
「シミ・たるみが無くなった」など、効能効果や安全性を保障する表現はNG -
医療関係者等の推薦表現
「〇〇医がおすすめ」など、医薬関係者の推薦・使用している表現は事実であってもNG
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ビフォーアフター写真の掲載
アフィリエイト広告のプラットフォームであるA8.netでは、メディアに対し上記のようなNG掲載事例をはじめとした掲載マナーの周知や掲載内容のパトロールを随時実施しています。
美容ジャンルがアフィリエイト広告と相性がよい理由
ではなぜ美容ジャンルはアフィリエイト広告で人気となったのでしょうか?ここではその理由を3つご紹介します。
第三者訴求が刺さりやすい
アフィリエイト広告における大きなメリットの1つに第三者訴求という点が挙げられます。
第三者訴求はメディアが第三者として広告主とユーザーの間に立ち、商品の感想や良かった点・気になった点を発信することで、ユーザーの購入を後押しする効果があります。実際に商品を購入する際にまず口コミやレビューを調べて考える、ということは誰しも経験があるのではないでしょうか。
例えば株式会社レビューが実施したレポートによれば、「コスメ用品を買う際に最も重視することは何?」という設問に対し、「使用感」が1位の結果となっています。
参考元:株式会社レビュー【調査レポート】コスメ用品を買う際に最も重視することは何?(参照 2022-10-19)
美容商品は自分の顔や体に直接つけるものであり、価格やブランドよりも「自分に合っているかどうか」が重要視されます。その判断において、アフィリエイト広告の消費者の目線に立った紹介は使用後のイメージを膨らませ、大きな判断要素の1つとなります。
また紹介するメディア側としても、商品に対する自分の正直な感想を伝えるというシンプルな構造で取り組みやすいこともメリットです。物販系の美容商材であれば、自己アフィリエイトが可能なプログラムも多数用意されているため、実際の商品を手にとってより具体的な使用感を伝えやすくなります。
- 自己アフィリエイト
- メディア自身がプログラムに申込み、成果報酬を受け取ること
定期的な消費サイクルがある
化粧品やシャンプー、スキンケア用品など、美容ジャンルの商品やサービスの多くは1ヶ月に1回などの定期的な購入サイクルがあるため、購入されるチャンスが多く対象ユーザーの母数が広く設定できます。また顔、髪、体など使用部位に応じて様々な商品が展開していることもポイントです。
ユーザーは自分に合った商品がないか色々なものを試したり、年齢や季節によって変化する髪や肌の状態に応じて複数の商品を使い分けたりと、様々なきっかけで購入に至ります。
新商品も次々登場するため、記事の元となるトピックが枯渇しにくく、新商品レビューなどであれば初心者のメディアでも成果発生が期待できます。
成果報酬が高い
メディアにとって成果報酬は自らの収益に直結する重要な指標です。アフィリエイト広告の成果報酬は定率型と定額型の2つが存在します。
- 定率型
- ユーザーの購入金額に対して料率が適用される
例:購入10% - 定額型
- ユーザーの購入金額に関わらず一定の成果報酬金額が適用される
例:新規購入2,000円
美容ジャンルの場合、定期購入の商品やサービスのプロモーションが多いため、定額型の成果報酬が採用されている傾向があります。定額型は定率型よりも安定した報酬を得られるためメディアに好まれており、こちらも美容ジャンルが支持されている理由の1つです。
また美容ジャンルは自己アフィリエイトを展開しているプログラムも多いため、メディアは自身のサイトから成果が発生しなくても自己アフィリエイトから成果報酬を獲得することができます。お小遣い感覚でお得に商品を購入できるため、多くのメディアが利用しています。
美容ジャンルで主に掲載されるメディア
では具体的にアフィリエイト広告ではどのように美容ジャンルが掲載されているのでしょうか。ここでは主な掲載メディアをまとめています。
大手キュレーションサイト
キュレーションサイトとは掲載内容を特定のテーマに絞った上で、1つのサイトに複数のカテゴリ情報をまとめて整理したサイトです。「まとめサイト」とも呼ばれます。
美容ジャンルの場合、女性向け総合サイトとして、「おすすめ化粧品のランキング」や「20代向けスキンケア用品の比較」などバリエーションに富んだカテゴリで各種情報がまとめられています。
1記事毎の完成度が高く、サイト全体も回遊しやすく整備されているため、集客力が高いことが特徴です。「化粧品 おすすめ」や「脱毛サロン 比較」など「商材名+〇〇」といった検索ボリュームの大きいキーワードでの集客が得意です。
上記のキーワードは検索流入において定番の人気キーワードのため、ぜひ掲載を狙っていきたいところです。ただしメディア側で独自の掲載基準などを設けている場合も多いため、掲載交渉が可能か一度ASP担当者に確認しておくとよいでしょう。
口コミ比較サイト
口コミ比較サイトは、実際に商品を購入したユーザーから口コミを募集・紹介しているメディアです。
キュレーションサイトにもユーザーからの口コミの記載は見受けられますが、口コミ比較サイトはより口コミの掲載数に特化しており、ユーザーからの声を多角的に見ることができます。
中には最安値の通販サイトを紹介するサイトや、投稿された口コミを投稿者の年齢や肌質別で絞り込めるサイトなどもあり(情報収集〜比較検討)段階のユーザーに効果的な訴求となります。商品の使用感などが気になる消費者にとっては非常に有効となるでしょう。
ポイントサイト
ポイントサイトとは、自社サイトに会員を抱えており、提携しているECサイトやエステサロンなどにポイントサイト経由で申込みを行うことで、会員にポイントが付与される特性を持ったメディアです。
例えば、化粧品などであれば「初回購入で500ポイントプレゼント」といった形で掲載されています。付与されるポイント数はポイントサイト側で管理しており、いわば成果報酬の一部を会員とポイントサイト側で折半しているようなイメージです。
会員は普段のネットショッピングをポイントサイト経由にするだけでお得に買い物ができるため申込みハードルが低いことが特徴です。また定期購入などの利益率の高い商品などによっては初回商品価格とほぼ同額のポイント還元が設定されている場合もあり、短期間で爆発的な獲得に繋がるケースもあります。
獲得過多で在庫の用意ができない場合や、不正申込みの増加を懸念する場合は還元ポイントや獲得数に上限を設定してコントロールすることも可能です。
ポイントサイトについて詳しく知りたい場合は下記コラムをご覧ください。
特化型サイト
特化型とは前述のキュレーションサイトよりも更にカテゴリを1つに絞り、情報発信しているメディアです。
特化型サイトは化粧品やシャンプーなどのヘアケア・スキンケア用品よりも脱毛サロンやクリニックのようなサービス系、もしくは補正下着などのカテゴリで見られることが多いメディアです。
キュレーションサイトよりは流入数は落ちるものの、エリアごとの訴求やつけ心地の比較など、更に具体的な内容に踏み込んだ記事からの集客を得意としています。そのため送客の質が高い傾向があり、(無料カウンセリング→契約)など、ユーザーの最初のアクションから本申込みに至るまでの離脱率を抑えることができます。
個人ブログ
個人ブログはその名の通り、個人メディア本人が管理人となりサイトの運営を行っているメディアです。
規模感はメディアによって様々ですが、美容ジャンルでは「商品名+口コミ」などを主軸とした商標記事サイトや、ママブロガーなど管理人の「個」の要素を押し出したサイトなどもあります。
近年Googleの検索品質評価ガイドラインではE-A-T(=専門性/権威性/信頼性)を評価することを明示しており、個人ブログの中でも現役のエステティシャンやスキンケアアドバイザーの資格保有者など、発信する情報の信憑性をアピールしたサイトが見られるようになりました。
肌や髪のよりピンポイントな悩みに対しての解決策を提示したり、自身の経歴を生かしたおすすめ商品を紹介することでユーザーのニーズに合わせた商品を提案します。
ここ数年ではSEOの検索流入だけでなく、SNSを併用している個人ブログも増えており、複数の流入経路を持つメディアが主流になりつつあります。
SNSメディア
SNSメディアとはその名の通りSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)からの集客経路を主としたメディアを指します。
写真や動画などの素材を活用することで、化粧品であれば塗ったときの肌の伸びやテクスチャーなど、一般的な記事コンテンツよりも具体的な商品の質感を掴みやすくなります。
一方で、一回の投稿画像内に美容情報を載せ過ぎると反応が鈍くなったり、動画であれば撮影後の修正が難しいといった注意点もあるので、特にフォロワーの多いメディアと取り組みを行う場合は事前のすり合わせを十分に行うことが必要です。
SNSメディアについては下記コラムで詳しく紹介していますので、あわせてご覧ください。
美容アフィリエイト成功の秘訣
最後に美容ジャンルにおいてアフィリエイト広告を実施する場合の成功ポイントを5つに分けてご紹介します。
競合他社を把握する
美容ジャンルはアフィリエイト広告の中でも特に参入広告主が多いため、どのように差別化を図っていくかが重要となります。メディアに選ばれるプログラムとなるためにはまず競合となるプログラムを洗い出していく必要があります。
まずは下記の観点で自社商品を整理し、アフィリエイト広告内の競合他社を見つけましょう。競合が多い場合はメディア側の視点に立って、もし自分で比較記事を作るならその商品も合わせて紹介するかという点で考えると絞りやすくなるはずです。
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何の商品か
クレンジング、美容液、補正下着など -
どこに使うものなのか
顔、髪、体、手足など -
誰が使うのか
20代女性、オーガニック嗜好など -
なんのためのものなのか
保湿、スタイリング、メイクアップなど
競合他社のプログラムが見つけられたら、最低限下記は確認しておきましょう。
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成果報酬
どの成果地点か+成果報酬金額はいくらか -
成果条件
どの場合に成果承認するのか -
否認条件
どの場合に成果否認するのか
※成果条件に該当し、かつ否認条件に該当しない注文がメディアの成果となる
上記3点を軸に幅広いプログラムの掲載内容を見ておくことで自社商品まわりの相場感を把握しておくことが重要です。
LTVを踏まえた報酬設定にする
アフィリエイト広告では、広告主がメディアに支払う成果報酬を自由に設定することができます。
他社商品の相場を確認したのち自社商品の成果報酬設定を進めていきますが、実際に他社の成果報酬金額を見てみると、思ったより高めに報酬設定していると感じた方もいるのではないでしょうか?
実は美容ジャンルにおいて、特に定期購入の商材や脱毛サロンの来院のような複数回の利用が前提となっている商材はLTVを考慮した報酬設定となっているケースが多くあります。
LTV(Life Time Value:ライフタイムバリュー)とは、「顧客生涯価値」とも呼ばれ、ユーザーが自社と取引を開始してから終了するまでのトータルでもたらす価値を指します。
定期商品の場合ユーザーが支払う回数が複数回となるため、リピート購入分も含めたトータルの購入金額をユーザー単価とすることで、より多くの広告予算を確保できるようになるのです。
アフィリエイト広告においてLTVの考慮は必須と言っても過言ではないので、意識しておきましょう。
NG表現を明記する
冒頭でもご紹介した通り、美容ジャンルは人気ジャンルである一方その紹介方法・表現はルールが細かいため、あらかじめ表現方法をメディアに明示しておくことがおすすめです。
メディアに明示する方法としては以下などがあります。
- 方法1:プログラムのPR文に直接記載する
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<例>
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※注意※
「〇〇効果がある」のような表現は薬機法に抵触する可能性があるためご遠慮ください。 -
※注意※
記事作成の際は下記のレギュレーションをご確認ください。
(表現方法についてまとめたページのURLなどを記載)
-
※注意※
- 方法2:違反メディアにASP管理画面からニュース配信を行う
-
<例>
- (メディア名)様の下記表現は薬機法に抵触する可能性がありますので、修正をお願いいたします。(修正内容を記載)
- 方法3:違反メディアの修正依頼をASPに依頼する
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- ASP担当者、もしくは問い合わせフォームなどに修正内容とURLを記載し連絡。
また、広告主がASPに登録するバナーやLPなどの広告素材はASP側での審査を行ったのち、登録可能となります。自社LPの表現方法に問題がないか不安な場合は一度ASPに相談するとよいでしょう。
メディアに試してもらう
美容ジャンルの商品でユーザーが欲していることは使用感や着用したサイズ感など「商品の感想」が中心となるため、まずはメディアに実際に商品を体験してもらうことが、より説得力のある記事作成に繋がっていきます。
一般メディアに対しては自己アフィリエイトを開放したり、お試し用の割引クーポンを配布してメディア側の申込みハードルを下げておきましょう。
集客力の高い有力メディアやフォロワー数の多いSNSメディアなどに対しては、商品提供を行ったほうが掲載交渉がスムーズに進む場合があります。ぜひマストで実施しましょう。
化粧品セットのシリーズや香りが異なる商品など、複数の商品を比較して掲載してほしい場合はまとめて提供することもおすすめです。メディアからの要望や求めている訴求に応じてすり合わせていきましょう。
幅広い集客経路を作る
現在、美容ジャンルのSEO集客における「◯◯+おすすめ」や「◯◯+比較」といったビッグキーワードは大手キュレーションサイトなどが対策を行っており新規のメディア参入はやや難易度が高いと考えられます。
獲得数を一気に伸ばそうと大型のSEOメディア掲載に固執してしまうと、競合他社とのメディアの取り合いで広告単価が必要以上に吊り上がってしまう懸念があり、掲載後もGoogleのコアアップデートで検索順位が大幅に下落する可能性もゼロではありません。
こうしたリスクを避けるためには、ビッグキーワード訴求のメディアだけではなくミドル、スモールキーワードのメディアへの掲載を促進したり、SNSメディア、リスティングメディアなど複数の集客経路を確保しておくと、より安定的な集客に繋げることができます。
SEO・SNS・リスティング・アド出稿など、美容ジャンルは様々な流入経路と相性がよく、比較的どの経路でも獲得に繋がる可能性はあります。1つの経路にこだわらず様々なメディアに掲載を行ってみましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
本コラムでは、「美容」のジャンルに注目し、アフィリエイト広告の運用方法を紹介させていただきました。
A8.netではナショナルクライアント様からスタートアップ企業様のサービスまで幅広くご登録いただいており、運用事例も含めたご紹介や、個別でのご相談も受け付けております。
まだ導入に迷っている、という方もぜひお気軽に資料請求ください。