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顧客セグメントとは?分類方法・分析手法・企業の成功事例を徹底解説

顧客セグメントとは?分類方法・分析手法・企業の成功事例を徹底解説

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顧客セグメントは、マーケティングを成功させるための重要な要素です。顧客セグメントを設定して自社の商品やサービスを適切なユーザーに届けることで、売上や利益の向上につなげることができます。

今回は、顧客セグメントの基本から効果的な活用方法、企業の成功事例についてもご紹介します。

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顧客セグメントとは

顧客セグメントは、顧客を特定の基準や傾向ごとに分類したグループのことです。

顧客セグメントの分類は性別・年齢・年収・世帯・居住地域・ライフスタイルなど、目的に応じてさまざまです。

セグメント項目の例

同じセグメントに属するユーザーは似たようなニーズや価値観を持っています。そのため、特定のユーザー層に焦点を当てて、売りたい属性の方々の行動を促すマーケティングをすることで、エンゲージメントやロイヤルティが向上し、売上や利益アップにつながります。

例えば、イメージキャラクターとして20代女性のタレントを起用すれば、同世代の女性たちは「自分に関係のある商品かもしれない」と考えるでしょう。反対に40代男性の著名人を起用すれば、同世代の男性たちの関心を引くケースが多いと考えられます。

このように、ユーザーが「自分に必要な情報かもしれない」と考え、情報をさらに深く知ったときに「やはり自分に必要なものだ」と感じることで購買につながっていきます。

「あなたに対する情報です」と伝わるようなイメージ・デザイン・文言などを作成するには、顧客セグメントが欠かせません。

顧客セグメントの主な4つの分類

顧客セグメントの4つの分類

代表的なセグメントとして、デモグラフィック・サイコグラフィック・ジオグラフィック・ビヘイビアルの4つがあります。 ここでは、4つの分類について具体例を交えながらご紹介します。

4つの分類については、次の記事でも違った角度から解説しているので、ぜひ参考にしてください。

デモグラフィック

人口統計学的属性や人口動態変数ともいいます。年齢・性別・職業・年収・家族構成など、人口統計学的に分類するものです。政府が公開する情報などから情報を把握しやすいため、最もよく活用されます。

    デモグラフィックの具体例
  • 年齢…10代/20代/30代/40代/50代など
  • 性別…男/女など
  • 職業…学生/主婦/会社員/個人事業主/経営者など
  • 年収…〜300万円/301〜500万円/501〜800万円/801〜1000万円/1001万円〜など
  • 家族…独身/配偶者有/配偶者無/子供有/子供無など

サイコグラフィック

心理学的属性や心理的変数ともいいます。性格・趣味・趣向・嗜好・習慣・価値観などによって分類するものです。ユーザーを理解するうえでは非常に重要な変数ですが、アクセス解析やインタビュー調査など、データ収集作業が欠かせません。

    サイコグラフィックの具体例
  • 性格…社交的/自発的/神経質/慎重/楽観的/勤勉など
  • 趣味…スポーツ/アウトドア/料理/ペット/ゲーム/読書/音楽/旅行など
  • 習慣…ジョギングを欠かさない/環境に配慮した製品を選ぶなど

ジオグラフィック

地理学的属性や地理的変ともいいます。国・地域・現在位置やその人口などの地理的な属性で分類するものです。ユーザーが多くいそうなエリアや企業店舗が多くあるエリアなどをセグメントすることで、商品やサービスの選定や展開戦略に活用できます。

    ジオグラフィックの具体例
  • 世界的な地域…東アジア/東南アジア/北米/南米/ヨーロッパ/中東など
  • 日本国内の地域…関東/近畿/中国/四国/九州など
  • 人口規模…1万人未満/1~10万人/10~100万人/100万人以上など

ビヘイビアル

行動学的属性や行動変数ともいいます。よくアクセスするWEBサイトやインターネットの利用時間など、ユーザーの行動様態によってセグメントするものです。マーケティングにおいては、業界・商品・サービスの購入頻度や回数をはじめ、購入プロセスなどの分類が有効です。

    ビヘイビアルの具体例
  • 1日のインターネット利用時間…1時間未満/1~3時間/3~5時間/5時間以上など
  • 商品の購入履歴…初回/2回目/3回以上など
  • 購入プロセス…LINE友だち登録 /ECサイト経由/店舗など

顧客セグメント作成後は、正しくセグメントできているか確認が必要

単に顧客セグメントを作成しただけでは、市場が広すぎたり狭すぎたり、改善のための分析を行うのに必要な計測ができないなど、さまざまなケースが起こりえます。そこで、セグメントが自社にとって有益かどうかを検証することが大切です。

セグメントが適切かどうかを確認する指標に4Rがあります。

セグメントの適正を確認するための「4R」とは?

4Rの各要素

  • Rank=優先順位
  • Realistic=規模の有効性
  • Reach=到達可能性
  • Response=測定可能性

Rank=優先順位

まずは、顧客セグメントに優先順位をつけられているかどうかを検証しましょう。

マーケティングをする際、さまざまなセグメントに対してターゲティングしたくなることは珍しくありません。しかし、例えば同じような服装を好んでいる方たちだとしても、30代と20代では、伝わりやすい表現方法は異なります。

商品が高価な場合は30代の社会人女性を優先するべきでしょう。反対に、低価格でSNS映えする色味なら20代の女子大学生にリーチすべきです。確実に効果を出すためには、優先度が重要です。

Realistic=規模の有効性

次に、十分な売上が見込めるか、セグメントした層の市場規模の有効性を確認しましょう。

先ほどの「Rank=優先順位」の例で考えると、いくらSNSとの親和性が高い商品であっても、商品が高価な場合は20代の女子大学生には手が届きにくい可能性があります。

顧客セグメントの市場が小さければ、いくら適切なセグメントでも収益性の点で不十分であり、規模の有効性は乏しいといえます。

Reach=到達可能性

到達可能性について考えることも大切です。ユーザーに商品の情報を届けられなければ、セグメントを設定した意味がありません。

例えば、山地に住む高齢者層をセグメントしたとしても、インターネットを活用している方が少なければWEB広告を届けることはできません。テレビであれば情報を届けることができるかもしれませんが、テレビの広告費はWEB広告よりも高額です。

また、ユーザーが海外である場合、情報自体は届けられても配送のハードルが高くなります。商品を確実に届けられるかを考えましょう。

Response=測定可能性

ユーザーの反応を測定可能かどうかも確認しましょう。設定した顧客セグメントから反応や影響を測定できなければ、マーケティング戦略の改善に活かせません。

例えば、「Reach=到達可能性」で紹介した例のようにテレビCMで情報を伝えるしかないセグメントをターゲットとしても、テレビCMからの購買率は測りにくい点があります。

会員登録でユーザー情報がわかり、ECサイトで購入を促すことができるセグメントを設定するなど、測定可能性の観点からも検討しましょう。

顧客セグメントを活用した企業の成功事例

顧客セグメントを活用した企業事例をご紹介します。

スターバックス

スターバックスはパーソナライズをマーケティングの根幹としています。パーソナライズとはセグメントをさらに細分化し、1人ひとりのユーザーを意識したマーケティングを行うことです。

スターバックスでは、ユーザーがそれぞれドリンクをカスタマイズできるため、一人ひとりの好みを把握すれば、よりユーザーとの絆が深まるとしてパーソナライズを重視しています。

パーソナライズとセグメントは密接に関係しています。例えば、スターバックスではユーザーのオリジナルカスタムをSNSで拡散してもらい、それを店舗メニューとして採用する取り組みも行っています。

あるユーザーのフォロワーは趣味趣向が似ていたり、同じ地域に住んでいたりと、同じ属性の人たちが多く、自然とセグメントされている状態です。ユーザー発信の新しいメニューは同じセグメントの人たちに売れる可能性が高いのです。

カーブス

カーブスは、フィットネス業界で顧客満足度1位を8年連続で獲得しています。全国に展開している店舗数は約2,000店です。

カーブスの成功の秘訣は、運動やスポーツ好きの方ではなく「50代以降・女性・運動が苦手・健康の悩みを抱えている」という方を中心にセグメントしたことです。プログラムは約30分で、筋力トレーニング・有酸素運動・ストレッチを取り組みやすい独自のプログラムにして実施しています。

セグメントによって、運動が苦手なユーザーにあわせて無理なく続けられるプログラムを提供することが、カーブスの事業成長の基盤になっています。

西松屋

西松屋は日本全国に1,000店舗以上を展開しています。西松屋はそもそもベビー・子ども用の専門店としてセグメントされていますが、子どもの成長によって求められるものは異なるため、さらに細かいセグメントを意識して売上を伸ばしています。

12歳くらいまでの子ども向け用品を提供し、成長にあわせてリピートユーザーのデータを蓄積し、マーケティングに活かしています。

例えば、生まれる前のマタニティ層にも月齢ごとに必要な情報や、特に不安を抱く方が多い初産の方向けの準備に関する情報を、メールマガジンなどで発信しています。セグメントに適した内容を届け、メールマガジンは高い開封率を誇っています。

顧客セグメント作成と成果につなげるコツ

顧客セグメントを作成し、商品・サービスの売上や事業の成長につなげるためにはどうすればよいのでしょうか。顧客セグメント作成と活用のコツをお伝えします。

製品・サービスの固有要素も変数として利用する

顧客セグメントは、性別・年齢層・居住地域・行動・年収・ライフスタイルなどの要素を設定するのが通常です。これらはどんなビジネスにも使える一般的な要素です。

しかし、自社の売上向上につなげるには、製品・サービスなど自社固有の要素で分けることも重要です。例えば、バッグを販売しているなら(通勤用or普段使い用)のように用途や利用シーンで分け、靴を販売しているなら(スポーツ用orビジネス用)などニーズ起点で分類しましょう。

競合調査に活かす

同じ業界で、類似の商品やサービスを売っている競合企業のうち、自社の中にいない、あるいは少ないユーザー層の支持を得ている企業を参考にすることも大切です。

例えば、次のターゲット候補のセグメントが頻繁に購入している企業を調査し、WEBサイトや広告のクリエイティブを参考にするとよいでしょう。

セグメントごとの目的を設定にする

セグメントごとに、購入者数を伸ばしたいのか、認知をアップしたいのか、リピート率を上げたいのかなど、目的を設定しましょう。

例えば、40代以上の女性にすでに人気の商品であれば、その層に対しては認知よりもリピート率を上げるべきです。

セグメントだけでなく、目的を設定することで事業の成長につながります。

まとめ

顧客セグメントは、自社の商品やサービスを適切なユーザーに届けるための基本となる要素です。しかし、セグメントを設定するだけでは十分ではありません。4Rを活用した検証や目的に応じた戦略策定が大切です。

また、顧客セグメントを活かしてターゲット層に応じたアプローチを行うには、カスタマージャーニーの視点が欠かせません。カスタマージャーニーとは、ユーザーが購買に至るまでの道のりを表すフレームワークです。

A8.netでは、カスタマージャーニーについての詳しい資料もご提供しています。ぜひ以下から資料をダウンロードしてご活用ください。

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この記事の執筆者

A8.netマーケティングチーム編集部

A8.netマーケティングチーム編集部

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