
【難易度別】自社ECサイトの集客アイデア10選
- 2023/03/16
自社でECサイトを運用している方であれば誰しも、「どうすればECサイトにユーザーを集客できるか」ということを考えるのではないでしょうか。
とはいえ、ECサイトへの集客方法は広告やSNS運用など、数え切れないほど存在しており、どんな方法が自社に合っているのかを見つけるのは難しいでしょう。
今回のコラムでは、EC担当者・マーケティング担当の方に向けて、多数の集客方法の中から主要なものをピックアップし、導入ハードルや管理工数などを踏まえた難易度別でご紹介します。
「ECサイトへの集客方法がいまいちわからない」
「集客方法がたくさんありすぎて、どれから手を付ければいいか困っている」
「できれば、自社に合った集客方法を効率的に見つけたい」
といった方はぜひご覧ください。
自社ECサイトへの集客の基本
ECサイトの集客方法とは?そのメリット
実際に店舗を構えている小売店やサービス業、もしくはWEBサービスを展開している企業では開業に合わせてECサイトをオープンすることが多いでしょう。しかし、ECサイトを立ち上げただけでは売上に繋がりません。立ち上げと並行してECサイトに集客する施策を行う必要があります。
SNSやウェブ検索などで情報収集することが主流となった現在、インターネットを活用したユーザー集客は必須になりつつあります。ECサイトからの集客ができると、企業側では以下のようなメリットがあります。
- ECサイトの集客を行うメリット
- 実店舗以外の売上経路が生まれる
- 外出自粛等で店舗が営業できなくなった際のリスクヘッジになる
- 人件費などのランニングコストを抑えられる
- 見込み客ユーザーとの最初のタッチポイントとなる(=認知拡大)
ECサイトは一度安定すれば店舗よりもコストを抑えながら注文獲得することも期待できるため、是非注力していきましょう。
多くの企業が失敗してしまう原因
SNSの発達やコロナ禍といった生活環境の変化も追い風となり、各企業のECサイト強化の流れはより一層顕著なものになってきています。しかしその一方で多くの企業がECサイト集客に失敗していることも事実です。
「様々な集客方法に手を付けてしまい、予算がなくなってしまった」
「費用対効果の悪い集客方法を長く続けてしまった」
など理由は様々です。「集客には繋がらないが認知拡大効果がある」といった特殊なケースではない限り、効果の悪い集客方法に費用をかけ続けることはできるだけ避けておきたいものです。
効果的な集客には「選択と集中」が重要
そうした中で効率的にECサイト集客を進めるためには、数ある集客方法の中から自社にあったものを「選択」し、より優秀なものには時間やお金を「集中」させることが重要です。
自社ECサイト集客における現在の予算や人的なリソース、持っているノウハウなどに応じて最適な集客方法を選択していきましょう。
次章からは主要な集客方法を導入ハードルや管理工数などを踏まえた難易度別に紹介しています。「これならすぐに実施できそう」「これなら自社商品で集客が見込めそう」といったものがあれば、ぜひ取り組んでみましょう。
【初級編】自社ECサイトの集客方法
この章では自社のECサイトの集客方法の初級編として4つの方法をご紹介します。EC担当が1人しかいない場合や、広告予算が少ない場合はまずこれらを始めることをおすすめします。
検索エンジンからの集客(SEO対策)
検索エンジンからの集客とはGoogleやYahoo!といった検索エンジンからの自然検索流入のことを指します。具体例としては、ユーザーが「靴 おすすめ」といったキーワードで検索を行い、その検索結果画面に表示されるサイトから流入してくるイメージです。
検索結果画面で自社サイトをなるべく上位に掲載させるようにコンテンツを作成することをSEO対策(Search Engine Optimization:検索エンジン最適化)と呼びます。企業のSEO対策で始めやすい方法として、自社ブログやコラム記事の作成といったコンテンツマーケティングが挙げられます。
あらゆるECサイトにおいてSEO対策は必須と言われています。その理由は「費用対効果の高さ」です。
SEO対策によって自社ECサイトが上位表示できれば、広告費用をかけずに検索ユーザーを継続して獲得できます。中長期的なスパンで実施することで、より高い集客効果に繋がります。
SEO対策はすぐに効果が出るものではありません。検索上位を獲得するためには、検索ワードに対してユーザーが求めるコンテンツをコツコツ作っていく地道な作業にはなりますが、作成したものは自社ブランドの資産となり残っていきます。商品の特徴やおすすめの使い方など、ユーザーが気になる情報を発信していきましょう。
SNSからの集客
企業からの情報発信という点でのもう1つのおすすめが、SNSからの集客です。YoutubeやInstagramといったSNSでアカウントを開設し、写真や動画を活用して自社商品をアピールできます。
引用元:アジャイルメディア・ネットワーク株式会社「SNSのクチコミが購入・来店に与える影響調査(2022年)」(参照 2023-01-20)
アジャイルメディア・ネットワーク株式会社がSNS利用者1,114人に行った調査では、「モノやサービスの購入を検討する際に、どんな人のクチコミに影響を受けることが多いですか。当てはまるものをすべて選んでください。」という問いに対し「たまたま検索で見つけたSNS投稿」が50%と最も多い結果となっています。
ユーザーの消費行動はスマートフォンを使った購入が増えており、SNSの投稿から購入に繋がることも珍しくありません。また、近年ではSNSを検索プラットフォームとして利用するケースも増えており、そのような層を開拓できればより新たなECサイトへの集客経路となります。
基本的にSNSのアカウント開設費用は無料なので、作っておいて損はないでしょう。
リスティング広告
リスティング広告とは、検索エンジンの検索結果ページに、検索されたキーワードと関連性の高いサイトを表示できるテキスト型のWEB広告です。WEB広告としては最もポピュラーな方法です。
SEO対策と似ているようにも思えますが、SEOは検索結果の「記事」として表示されるのに対し、リスティング広告は出稿費用をかけて「広告」として表示されることが違いです。
キーワードごとに出稿者同士による表示枠のオークションが実施され、出稿するサイトの品質や掲載単価などによって上位の枠に掲載されるサイトが決定します。そのため、購買意欲の高い検索ユーザーに直接アプローチすることができます。出稿者はリスティング広告がクリックされた回数分だけ広告費を支払います。
SEO対策と異なり費用がかかりますが、最低1,000円からでも実施することが可能なため、広告予算があまり確保できない企業でも導入できることがメリットです。SEO対策と組み合わせて行うことでより効率的に検索ユーザーの流入を行うことができます。
アフィリエイト広告
SEO対策やリスティング広告は企業側の導入ハードルが圧倒的に低い分、自社で掲載状況を管理したり、出稿費用を随時コントロールしていく必要があります。そうした管理工数を減らしたい場合はアフィリエイト広告がおすすめです。
アフィリエイト広告はブログやまとめサイト、SNSなどを運営している個人・法人のメディア(アフィリエイター、媒体とも)に商品やサービスを紹介してもらい、そこから成果が発生した数に応じて広告費を支払う、成果報酬型の広告です。
購入や会員登録といった成果の支払対象となるアクションと、成果報酬の金額は広告主側で自由に設定できます。クリックや表示回数による課金ではないため、非常に費用対効果が高いことが大きな特徴です。
メディアはSEO対策やSNSへの投稿、リスティング広告への出稿など様々な方法を活用し集客を行います。広告主からすると、多様な媒体への掲載をメディアが代行してくれるため、管理工数を抑えつつ最適なチャネルの模索ができます。
アフィリエイト広告は「ASP」と呼ばれる広告主とメディアのマッチングプラットフォームに出稿することで導入ができます。料金の仕組みやメリット、デメリットなどは下記のコラムで詳しく紹介しています。
【中級編】自社ECサイトの集客方法
次にECサイトの集客方法【中級編】をご紹介します。管理方法が少し難しいものもあるので、既存で運用している広告が合わない場合は検討してみましょう。
インフルエンサーマーケティング
インフルエンサーマーケティングはSNSにおいて数千人~数百万人規模のフォロワー数を抱えたインフルエンサーから商品やサービスに関するPR投稿を行ってもらう方法です。費用はまちまちですが、1回の投稿につき(フォロワー単価×フォロワー数)で算出されるケースが多いです。フォロワー単価は2円~4円程度が大まかな相場となっています。
SNSという特性上、情報拡散性が高いことに加え、企業とユーザーの間にインフルエンサーという「人」が介在するため、通常のWEB広告よりもユーザーに受け入れられやすいことが大きな特徴です。
ただしインフルエンサーマーケティングは投稿内容によっては炎上する可能性も考えられます。1度炎上するとユーザーからの信用を取り戻すには時間がかかるため、「投稿内容は事前に確認する」「必ずPR表記を入れる」など、企業とインフルエンサー双方で綿密な連携とリスクマネジメントが必要です。
ショッピング広告
ショッピング広告とは商品を検索しているユーザーに対し、商品画像、商品名や価格などの情報を掲載できる広告です。基本的にはGoogleで利用されているため、Googleショッピング広告とも呼ばれます。クリック課金方式で、クリック単価はオークション形式で決定します。
検索結果画面ではリスティング広告やSEOよりも上部に表示され、商品に興味を持っているユーザーを流入できます。また、Googleでは画像検索やショッピングのタブにも表示されるため、クリックされやすいことも特徴です。検索結果で商品画像を表示できる広告はショッピング広告のみとなっており、ユーザーの興味を引きやすい点でも優位性があります。
ただし、ショッピング広告では商品数の数だけ商品データをまとめて入稿する必要があるため、商品が多いほど工数がかかることが難点です。在庫数やセールの実施などECサイトの状況に応じてデータを更新する必要があるので、EC担当者が1人などの企業の場合はやや難易度が高いでしょう。
また、リスティング広告のようにキーワードごとに入札単価を調整することはできません。Google側で配信先をコントロールしているので、広告予算が少ない場合は効果が出にくい側面があるでしょう。
リファラルマーケティング
リファラルマーケティングとは、商品やサービスを利用したユーザーが他のユーザーに対して紹介するマーケティング手法です。わかりやすい例で言えば、「ご友人様からの紹介で◯◯ポイントプレゼント!」などのお友達紹介キャンペーンなどが該当します。
リファラルマーケティングは実際に商品・サービスを利用した人からの口コミとなるため、情報の信頼性が高く、購入に繋がりやすいことが特徴です。「家族や友人からおすすめされて商品を購入した」といった経験は誰しも一度はあるのではないでしょうか。
ECサイトの集客においては紹介した人、紹介された人のどちらも特典を適用するケースが増えつつあります。まさに企業、紹介者、紹介された人の三方良しの制度といえるでしょう。
その一方ですでに利用者がいる前提での手法となるため、スタートアップ段階や顧客が少ない状態のECサイトでは不向きであること、ある程度知名度が必要なことも注意が必要です。
【上級編】自社ECサイトの集客方法
最後は自社ECサイトの集客方法【上級編】をご紹介します。複数の領域での知識が必要になるため、十分な検討を行いましょう。
SNS広告
SNS広告とは、その名の通りInstagram、Facebook、TwitterといったSNSのプラットフォーム内で配信する広告です。課金方式はクリック課金、インプレッション課金、アプリのインストール課金などSNSによって多岐に分かれています。
SNSはユーザーの年齢や性別、趣味嗜好といったデータが蓄積されているため、広告のターゲティング精度が高いことが特徴です。SNSには投稿内容をシェアする機能がついているため、商材とターゲットがうまく噛み合えば、瞬発的に多くのユーザーに拡散される可能性も秘めています。
ただしそのSNSの多様さ故に、最適なSNS媒体選びが難しいという点に加え、配信内容が炎上する危険性もあります。炎上を未然に防ぐためには対象のターゲットだけでなく、それ以外のユーザーにどのように映るかも考える必要があり、多方面でのリスクマネジメントを行う必要があります。
施策としてはインフルエンサーマーケティングと似ており、SNS広告をまず実施する企業も多いでしょう。しかし初回で満足する結果を出すことは難しく、自社側で人手と環境を整えてクリエイティブのPDCAサイクルを素早く回す必要があるため、上級編としてご紹介しました。
リターゲティング広告
リターゲティング広告は、過去に特定のWEBサイトに訪れたユーザーに対し、関連商品やサービスを再度紹介する広告です。クリック課金、もしくはインプレッション課金が主な課金方式です。配信先はWEBサイトやアプリ、SNSなどとなります。
リターゲティング広告はすでにECサイトに訪問している、つまり興味を持っているユーザーに対して配信されるため、他広告と比較してコンバージョン率が高くなりやすいことが特徴です。ECサイトからの離脱したユーザーを追客することで、コンバージョンの取りこぼしを減らすことができます。
その一方でユーザー側から見ると複数の媒体をまたいで同じ広告が表示され、マイナスイメージを持たれてしまう可能性もあります。ターゲティング、クリエイティブ、入札管理、リスクマネジメントなど、担当者の見るべき領域が広いため、一定以上の経験と知見を積んでから臨むほうがよいでしょう。
ディスプレイ広告
ディスプレイ広告では、WEBサイトやアプリ上にテキストや画像、動画といった様々な形式で広告を掲載できます。中でもバナー形式で掲載されることが多いため、「バナー広告」というとディスプレイ広告を指す場合が多いです。クリック課金、もしくは広告表示によるインプレッション課金で広告費が発生します。リスティング広告と同様、オークション形式で上位表示が可能となります。
ディスプレイ広告の配信先は「アドネットワーク」という出稿先に登録することで、提携先のサイトやアプリに配信される仕組みになっています。主なアドネットワークはGoogle系列のGDN(Googleディスプレイネットワーク)、Yahoo!系列のYDA(Yahoo!広告 ディスプレイ広告 運用型)の2種類です。
GDNは、個人ブログやライブドアブログ、食べログなど含めた様々な媒体に配信されるのに対し、YDAはYahoo!ニュースやYahoo!オークションといったYahoo!系列のWEBサイトに配信されます。
ディスプレイ広告は、検索時に表示されるリスティング広告と違い、サイトに表示されるため潜在層への訴求が得意です。ただしその分、クリック率やコンバージョン率は低くなりやすい傾向があります。テキスト、クリエイティブ、配信先などを多角的に分析しPDCAを回す必要があるため、全般的なマーケティング知識が必要となるでしょう。
最適な集客方法を選ぶために
では最後に、様々な集客方法の中から自社ECサイトに最適なものを選ぶためにはどのようなことを意識すればいいのか、ポイントをまとめました。
ターゲットを深く知る
まず第一のポイントは、ターゲットへのリサーチは徹底的に行いましょう。年齢、性別、収入や趣味嗜好など具体的に洗い出すことで適切な広告媒体やSNSのプラットフォーム選択への精度が高まります。
ターゲットを細かくヒアリングするには、実際に商品やサービスを購入したユーザーにインタビューを行ったり、WEBアンケート会社に依頼するなどもよいでしょう。
もしくは「ペルソナ」と呼ばれる架空のターゲットユーザーを定義するということも有効です。ペルソナの基本情報や詳しい作成方法は下記のコラムで紹介しているので、合わせてご参照ください。
時間とお金のバランスを考える
ターゲットと同様に自社の状況も整理しておく必要があります。会社としてどの程度ECサイトへの集客に注力できるのかを把握した上で集客方法を選択していきましょう。
例えば、時間に余裕があるならSEOで自社ブログからの情報発信を進めたり、予算があるなら広告運用を行うなど、予算状況や自社商品の需要期、会社方針などに合わせて選択肢を絞っていきましょう。
検討候補の集客方法が揃ったら、今やるべき施策、中長期的に実施する施策に振り分けてスケジュールを決めていきましょう。WEB広告であれば効果が見込めないものはすぐに停止できるので、一定期間で費用対効果が悪いものは停止させ、その分の予算を別広告に回すといったこともできます。「選択」と「集中」を意識して柔軟に対応しましょう。
店舗をECサイト集客に活用する
もしECサイトとは別に実店舗を持っているのであれば、活用しない手はありません。
実店舗に来てくれている人はその商品やサービスに何かしらの興味を持っているということなので、ECサイトの存在を知ってもらうだけでも大きな価値があります。ECサイトのQRコードを記載したカードやチラシを配布して周知するなど、来店した方が何かしらの有用な情報をお土産として持ち帰れるようにしましょう。
その他にも店内外の装飾にこだわってみたり、思わず写真を撮ってみたくなるようなものがあれば、SNSで紹介してくれたことがきっかけでECサイトの集客に繋がる可能性もあります。オフラインとオンラインを跨いだ方法を検討してみましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
本コラムでは、自社ECサイトへの集客方法を難易度別にご紹介しました。もしどれにするかどうしても決めかねるという場合は、まず初級編の内容から始めるのがおすすめです。
最後に、弊社A8.netは国内最大級のアフィリエイト広告のプラットフォームを提供させていただいています。
アフィリエイト広告は成果報酬型で第三者訴求ができるため、WEB広告の中でも費用対効果が高いと言われています。
20年以上の運用実績を踏まえ、導入検討前の成果報酬の目安やお見積もり、掲載先メディアのご相談なども承っておりますので、ぜひお気軽に資料請求ください。ほげ。