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【LPの見直しできてますか?】ゼロからわかるABテストの効果的なやり方

【LPの見直しできてますか?】ゼロからわかるABテストの効果的なやり方

  • 2023/03/06

ランディングページ(以下LP)を運用していると「ABテストで検証してみよう」という声が挙がることはありませんか?

自社にとっての勝ちパターンを把握しLP強化を目指すにあたり、ABテストはぜひ実施しておきたい手法です。

しかし無計画に行っては期待した結果が得られないということも同時に理解しておく必要があります。

今回は、LP運用におけるABテストを効果的に実施するポイントとその注意点をご紹介します。

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LP運用におけるABテストとは

ABテストとは

ABテストの図

ABテストはその名の通りAパターン・Bパターンを用意し、どちらがより効果が高いものかを判断するためのテスト方法です。

今回のコラムではLPのABテストをテーマとしていますが、LPだけでなくバナー広告などクリエイティブ全般の効果を見極める際にも取り入れられます。

LPにおけるABテストでは基準となる(もしくは現在運用中の)Aパターンと、仮説をもとに作られたBパターンのどちらがより高い数値を集められるかを検証します。ファーストビジュアルのデザイン、キャッチコピーなど検証要素は様々ありますが、詳細については後の章でご紹介します。

LP運用においてABテストが必要な理由

LP運用においてABテストがなぜ必要か、その理由は大きく2点あります。

1つはユーザーがLPのどこに魅力を感じているかの把握、もう1つはLPの鮮度維持です。

2パターンのLPが必要となるため「労力のかかる作業だなぁ・・」という印象を持たれるかもしれませんが、このひと手間が自社の勝ちパターンを知る上で大事な作業となります。

以下で詳しくご説明します。

ユーザーがLPのどこに魅力を感じているかの把握

まずABテストは、LPの構成要素のうちどのポイントがユーザーの購買を促しているのかを特定するために実施します。

「商品やサービスが魅力的だから」「価格が安いから」という点は大前提として、皆さんは自社のユーザーがLP内のどの要素に反応し商品を購入しているか、社内でしっかりと把握できていますか?

具体的な要素をいくつかご紹介すると、LPでユーザーの購買行動を左右する要素には、例えばキャッチコピー・CTA・購入導線などが挙げられます。

ただ、私たちが普段ネットショッピングをしているときに「このLPはいい導線をしているなぁ」「押しやすいボタンだなぁ」と思いながら買い物をすることはほとんどありません。しかしながら多くの方がLPの良し悪しを直感的に判断した覚えがあるのではないでしょうか。

こういった経験からわかるように、ユーザーが無意識的に良いと判断する購入導線の要素、反対に購入を心理的に妨げている要素がどれにあたるかABテストを通して明確にする必要があるのです。

ユーザーがLPのどこに魅力を感じているかの図

LPの鮮度維持のため

そもそもLPは一度作ったら終わりではなく、食品のように賞味期限があることを認識しておきましょう。

リリースしてしばらくは一定の獲得数が見込めるかと思いますが、その数値は徐々に減少傾向を辿ることがほとんどです。

数値が下降する原因はいくつか考えられますが、例えばデザイントレンドの変遷によってLPそのものが「古臭い」と思われてしまうパターンや、集客に力を入れ始めた同業他社の出現によるユーザーの流出などが考えられます。

またABテストで得られる集計結果は、今のLPに求めるユーザーからの意見でもあります。

LPの集客数やCV数を定期的に振り返り「数値が落ちているな…」と感じる部分があれば、ABテストを取り入れ鮮度維持に努めましょう。

ABテストを効果的に進めるために

ABテストを効果的に実施するポイントを4点ご紹介します。

  • ABテスト実施の目的を明確にする
  • 仮説を立てアクションプランを作成する
  • 悩んだらよくあるテストパターンを参考にする
  • テストを実施し効果検証を行う

順に確認していきましょう。

ABテスト実施の目的を明確にする

テストは闇雲に行うのではなく、きちんと計画を立てた上で進行しましょう。そのためにはまず何を検証するか明確にすることがABテストのスタートです。

検証時によく挙げられる課題として、

  • コンバージョン率(CVR)が低い
  • クリック率(CTR)が低い
  • ユーザーに最も刺さる訴求ポイントがわからない
  • 離脱率が高い

といったものがあります。

どこからテストしていいか分からないという方は、まず上記項目の改善を目指して現状のサイトで課題になっている要素をリストアップし、検証の優先順位をつけていきましょう。

仮説を立てアクションプランを作成する

ABテストの目的・要素が確定したら、次はどのような内容でテストを行うか=アクションプランを考えていきましょう。

アクションプランを立てる際にはベースとしたAパターンから課題を見出し、ユーザー視点に立った仮説をもとにBパターンを作成します。

仮説を立てる際に社内で思いつく限りアイデアを出すことももちろん重要ですが、あわせて検証できるデータがあると、より質の高いアクションプランを作ることができます。

例えばこれまでのPV数・CV数やページ滞在時間、ヒートマップのデータなどユーザーがLP内でどういう動きをしているかがわかるデータをもとにLPの現状課題とそれを解決するであろう改善アイデアを社内で出し合ってみましょう。

データをもとに仮説を出し合っている

悩んだらよくあるテストパターンを参考にする

課題が整理されたとしても、どの要素にどのような差分を付けてABパターンを作成したらよいか分からないという方もいらっしゃるかもしれません。

そんな方のために、ここでは架空のスキンケア商品を例にしてABそれぞれ要素の一例をご紹介します。

ファーストビジュアルのメイン画像

全てのユーザーがLPに訪れ必ず目にする部分=ファーストビジュアルは、LPを見直すうえで最も重要なコンテンツの一つと言えます。

ファーストビジュアルの良し悪しでLPに滞在するか、離脱してしまうかが一瞬で決まると言っても過言ではありません。

ファーストビジュアルから自社ユーザーの好みを把握するためのテスト案として、下記の内容がよく挙げられます。

要素
A
B
写真 or イラスト
写真
イラスト
人物の写真
あり
なし
商品画像
商品A
商品B

キャッチコピー

キャッチコピーはあらゆる課題や悩みを持ったユーザーに対して企業から提示する最初の回答です。

「この商品・サービスなら私の悩みを解決してくれるかもしれない」と、ユーザーの期待値を高める要素がどの訴求にあるのか。それを把握するための検証がキャッチコピーのABテストです。

キャッチコピーは「どんな悩みを持つ/どのターゲット層に/どんなメッセージを伝えるか」を出し、それを踏まえたうえで組み立ててみましょう。

要素
A
B
ターゲット
特定のターゲットに絞ったもの
例:30~40代女性
広めのターゲット設定
例:女性
お悩み
症状に関する悩み
例:シミ・そばかす等
気持ちや本質的な悩み
例:人に褒められたい等
訴求ポイント
お得感
例:初回限定割引等
世界観
例:メッセージ性
キャッチコピー
例:シミ・そばかすでお悩みのアナタに(初回50%オフ!)
例:いくつになっても「ほめられ肌」

CTA

LPの最終的なゴールはユーザーに自社の商品を購入もしくは利用してもらうことです。その最後の一手となるCTAについてもしっかりとABテストを行い、ユーザーが自然とクリックするデザインや設計を明確にしておくことも重要です。

要素
A
B
ボタン色
ボタン1
ボタン2
ボタンサイズ
ボタン3
ボタン1
ボタン内の文言
ボタン1
ボタン4
ボタンの位置
ページ下部
ページトップと下部

エントリーフォーム

会員登録が必要なサイトを利用する際に記入する項目が多かったり、せっかく全部埋めてもいざエントリーしたらエラーが発生してしまった・・・といった経験はないでしょうか。

エントリーフォームの使用感は成約率にも大きく影響を与えます。あと一歩のところでユーザーを逃さないために、フォームについても必要に応じてABテストで検証を行いましょう。

テスト要素
A
B
項目
名前・住所・生年月日・電話番号・性別・肌悩みについて
名前・住所・電話番号・生年月日
ページ数
1ページで完結
複数ページで展開
エラー発生時の対応
記入後エントリー押下後に エラー表示
項目ごとにエラーがあれば 都度表示

上記で挙げた以外にも様々な要素が考えられます。社内でテストするべき要件を洗い出し、1つ1つ丁寧に検証を行っていきましょう。

テストを実施し効果検証を行う

実施項目の優先順位を決めてテスト内容が固まったら、いよいよテストスタートです。

テスト期間ですが最短でも1〜2週間程度は設けるようにしましょう。1〜2日では十分なデータが溜まらず、改修効果を判断するには適切といえない場合がほとんどです

もしスピード感をもってもう少し短期間で実施したい場合は、PV数で判断するとよいでしょう。その際は最低でも2000PV以上は確保できていることが望ましいです。

ある程度データが溜まったら結果をもとに検証を行います。場合によってあまり数値に差が現れないこともありますが、その際は別の仮説を立て再度テストを行うことも検討しましょう。

一番よくないのは、テストを実施したことに満足してしまいそのまま放置してしまうケースです。

テストを行ったら都度経過を見守り、得られた結果はきちんとLPに反映しましょう。このようにPDCAを回しながら最適なLPに近づけていくことがABテスト実施におけるポイントとなります。

ABテスト実施における注意点

ABテスト実施のために準備することや進め方についてご紹介しましたが、より効果的なテストを運用するために注意すべきポイントをあわせてご紹介します。

運用者の主観・思い込みは除外する

テストを実施した際、場合によっては自分たちが意図していなかった結果が出ることもあります。そこで忘れてはいけないのは、尊重されるべきはユーザーの声であるということです。

例えばテスト結果で、ユーザー視点の仮説をもとにしたBパターンの方が良い数値が出たとします。しかし結局「今までAパターンでもうまくいってるし、変更するのも面倒だからこのままでいいだろう」と、結果が出たにも関わらず、最終的には自分たちの主観に着地してしまうことが大いに起こりえます。

これではただ工数がかかっただけでなく「じゃあ何のためにテストをやったのか・・」と担当したメンバーのモチベーション低下にもつながります。

社内・運用担当者個人の主観は取り払い、あくまでユーザーがどう判断するかという観点を最後まで忘れないようにしましょう。

結果はBパターンだったのに上司の一言でAパターンに決まってしまいがっかりしている図

テストは同時期・同ターゲットで実施する

同時期

ABテストは同時期に並行して実施することをおすすめします。

もちろん期間をずらしてのテストも可能ではありますが、時事的なトレンドの変化や災害、天候など、ユーザーの動きはあらゆる事象によって左右されます

そうなると結果を見たときにABテストの内容に起因しているのか、外的要因が働いたからなのかという点で判断がつきづらくなってしまいます。

可能な限り時期を合わせ、同タイミングで実施するようにしましょう。

同ターゲット

また時期と同じことがターゲット設定においても言えます。

条件の粒度を揃えておかないとテストを実施する意義が薄れてしまいます。

例えば同じ女性でも10代の学生を対象にした商品Aで実施した要素変更と、40代の主婦層を対象にした商品Bで実施した要素変更とで、アクションプランを同一にしたテストを行ったとします。

両者はターゲットも異なれば、それぞれの生活リズム・普段見ているウェブサイト・商品にかける金額・趣味嗜好などすべてが異なる可能性が高いです。

このように、あまりに実施内容においてターゲットが離れてしまうと、テストの内容以外の部分が起因していると考えざるを得なくなってしまいます。対象ターゲットは揃えて実施しましょう。

ターゲットが異なっていることに違和感を感じている図

テストするコンテンツにメリハリをつける

ABテストを実施する際「AとBにそこまでの違いがない」というパターンがあります。

前段のスキンケア商品のLPでキャッチコピーのテストを実施すると仮定した場合であれば、Aは割引訴求、Bは効果訴求など、最初はまったく異なる要素同士でテストすることが望ましいです。

メリハリのある訴求ポイントでテストする図

金額の訴求という観点で「(A)○%」か「(B)○円引き」かという表現のテストパターンも決して間違いではありませんが、それはもう少し段階を踏んでから実施することをおすすめします。まずはメリハリをつけた内容でテストを行いユーザーの嗜好を理解することからはじめましょう。

広告バナーとLPの内容を合わせる

LPへの導入を促す際に広告を同時に走らせるパターンもよくありますが、ABテスト実施中においては広告の要素とLPの要素を揃えて走らせることが望ましいです。

例えばLPはABどちらも存在するけど広告はAのみであった場合、Aを期待してBのLPに入ってきたユーザーが離脱してしまうというリスクも考えられます。

広告バナーとLPの訴求内容が揃っている

また広告バナーとLPの要素に親和性をもたせることについては、別途下記のコラムでもご紹介しておりますので、参考までにご一読ください。

まとめ

LPの効果改善に向けたABテストのやり方をご紹介しました。自社でABテストを進める際のイメージが湧きましたでしょうか?

事前にしっかり計画を立て、ユーザー視点の仮説が正しいかどうかを検証するまでが、ABテストを有効に実施する上で重要なポイントとなります。ユーザーの反応を見ながら必要に応じてテストを行い、最大限の効果をもたらす勝ちパターンLPへと育てていきましょう。

またA8.netでは、LP以外の各種広告クリエイティブ制作時に必要なポイントもコラムにてご紹介しています。効果測定データも交えたバナー作りのコツなどもまとめていますので、是非ご一読ください。

この記事の執筆者

A8.netマーケティングチーム編集部

A8.netマーケティングチーム編集部

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