
インフルエンサーマーケティング全集!定義・特徴・各メディア紹介!
- 2021/06/15
- 2023/01/19
「インフルエンサーマーケティング」
Twitter・Instagram・Tiktok等のSNSを通じ、インフルエンサーのフォロワーに対して自社製品・サービスをPRしてもらうマーケティング手法。
このインフルエンサーマーケティングがプロモーション施策として大きな注目を浴びていますが、その単語は聞いたことがあってもなかなか実態を掴むことが難しく、
「まずインフルエンサーマーケティングってどんなものだろう?」
「どんなインフルエンサーがいるのか知らない…」
「どこでインフルエンサーはマーケティングを行っているのか…?」
「やってみたいけど導入の仕方がわからない…」
など自社で検討するにあたって疑問が多い事かと思います。
正体の分からないサービスを利用し、おいそれと施策を打つことほど広告戦略において危うくも大胆なことはないでしょう。
そこで本記事では、まずインフルエンサーマーケティングの基本的な部分、
- インフルエンサーの定義
- インフルエンサーのクラス
- インフルエンサーの活躍の場
- インフルエンサーの依頼先
上記4点をベースに「インフルエンサーマーケティングとは何か」ということをご紹介します。
インフルエンサーとは?
インフルエンサーが生まれたバックグラウンド
インフルエンサー(influencer)という語義ですが、英語の“influence”「影響する」から由来しており、直訳すると「影響を与える人」という意味になります。
その意味が転じSNSが発達した現代のWEB文化に合わせ、主にSNS上での発言・行動がフォロワーや社会一般に対して強く影響を及ぼす人物のことを指すようになりました。
特にWEB上のECサイト・モール等においてショッピングすることが一般的になった現在の消費者にとって、彼らのSNS発信は消費行動を大きく左右しています。
各界著名人・人気タレント・スポーツ選手から、インターネット上で個人活動を行っている方々まで、様々なインフルエンサーが人々の日常に溶け込みつつ、マーケティングの一翼を担っています。
この SNSにおける日常性を利用した訴求効果がインフルエンサーマーケティングと呼ばれるプロモーション施策の根幹にあります。
インフルエンサーマーケティングの展望
そんなインフルエンサーマーケティングですが、このマーケティング手法の将来性という点が非常に気にかかるところです。数字上で上がり目があるのか見えてこなければ導入検討のテーブルに上げることすら難しいでしょう。
そこで今回はデジタル広告業界の調査レポートを行っている【株式会社デジタルインファクト】さんのデータをお借りしてインフルエンサーマーケティング市場の動向を確認したいと思います。
こちらは2020年のデータですが、インフルエンサーマーケティングの市場規模を示しています。
数字上では現在の規模感と数年後の成長率予測がどうなっているのかというと、
グラフにもある通り2020年度現状では「317億」、予測値として2025年にはなんと「723億」もの規模に上ると推計されています。つまり5年で約2.2倍と非常に伸び幅として期待感のあるマーケティングジャンルであるということがデータからも確認できます。
また、過去もそうであったようにWEBの技術は日々発展していくため、全く新しいSNSをはじめ、また別のプラットフォームが立ち上がる可能性は十分考えられます。インフルエンサーの活躍する場は変化しつつ、さらに増加していけば自ずと市場も広がり、そうなればより多くのインフルエンサーが市場参入することでしょう。
今からインフルエンサーマーケティングを始めておけば、いま付き合いのある駆け出しインフルエンサーが数年後超有名インフルエンサーとなり、自社の商品・サービスを快く紹介してくれるなんてこともあるかもしれませんね。
インフルエンサーのクラス
当然のことかもしれませんが、インフルエンサーにも影響力の大小が存在しています。そしてその影響力は影響を与える可能性のある人数、すなわちフォロワーの数によって基本的に4クラスに分けられています。
- 有名人
- トップインフルエンサー
- マイクロインフルエンサー
- ナノインフルエンサー
本項目では4クラスそれぞれの特徴をご紹介していきます。
- 1.有名人
インフルエンサーとしての有名人はTVやラジオなどタレント活動をされているような方々で、フォロワー数で行くとなんと100万人を超えるような規模を誇っています。
その規模感から情報の拡散力は確かなものです。マスメディアでのCMなどにも匹敵するような宣伝効果を生むこともあります。
しかしながら、各SNSにおいて重要な数字である、一つの投稿に対しての「いいね・リツイート・コメント」などリアクションの指標であるエンゲージメント率は低くなる傾向にありますので、ターゲットとなるフォロワーたちの優先的な関心度・有益な情報源と考えているか・その情報に権威性があると捉えているかに関しては必ずしも数字に比例するとは限りません。
参照元:DIGIDAY
- 2.トップインフルエンサー
有名人同様マスメディア出演や、出版活動・音楽活動をされておりその多くが事務所に所属していような、フォロワー数10万~100万規模のインフルエンサーです。
特定のジャンルで活躍している方が多いため、得意とするジャンルのコミュニティに対しては非常に強力な影響力を持っています。規模感は有名人インフルエンサーには届かないものの、特定のコニュニティを持っているため彼らのフォロワーからリーチできる消費者とその数をある程度見積もることができます。
- 3.マイクロインフルエンサー
スポーツ・電化製品・美容などといったような形で、ある一つのジャンルに絞って活動の場を設けているフォロワー数1万~10万人のインフルエンサーです。事務所に所属している方も、副業としている一般人もこの層に多く分布しており、フォロワーとの距離が近く親しみやすさを持っている傾向があります。またこの層になるとエンゲージメント率が高まってくることがマイクロ・インフルエンサーの強みです。
エンゲージメント率を確認して率が高ければ、フォロワー1人ひとりに対して実際のアクションを起こさせる確率も高く、かつ各SNSでの拡散により即座に効果が実践される可能性が高まるという特徴が挙げられます。
- 4.ナノインフルエンサー
こちらはスポーツの中でもフェンシング、電化製品の中でもケーブル専門などと、マイクロよりもさらにニッチで特にジャンルの狭い活動を行っているフォロワー数1,000人~1万人のインフルエンサーです。
フォロワーとの交流も盛んで身近に憧れる人のような存在となることが特徴で、フォロワーが少ない分、狭ければ狭いほど狙い撃ちのような形でマーケティングすることが可能です。
またエンゲージメント率は各クラスインフルエンサーの中で最も上昇傾向にあり、さらに無料で依頼を受けてくれるケースもあるため、依頼者側としてはインフルエンサーの数を集めたうえで起用料金は低く抑えるチャンスがあります。
施策目的別の利用が効果的
この4クラス、有名人・トップ・マイクロ・ナノを十分に認識したうえで、自社の目指す施策・目的に応じてどのようなインフルエンサーが必要となるのかを熟知することが効果的な施策検討への近道と言えるでしょう。
インフルエンサーのメディア
どんなクラスであってもインフルエンサーの方々はSNSを利用し活躍しているケースがほとんどです。
彼らのメインステージを知らなければ、依頼する方がいくら優秀なインフルエンサーだとしても、自社からそのステージ上での有効な宣伝方法について提言することは叶いません。
より強固な施策を打ち立てるために、ここではインフルエンサーたちのメインの活動の場となる各種SNSの特徴について解説していきたいと思います。
- 1.Instagram
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写真や動画など視覚での訴求がメインのInstagramでは、いかにフォロワーの視覚にインパクトを与えるかということに特化したインフルエンサーが多く活動しています。
Instagramのアクティブユーザーは約10億人と言われ、利用ユーザーとしても多い若年層へのアプローチがしやすいメディアです。
またハッシュタグごとのフォローが可能なうえ、ビジュアルに特化したSNSのため、他メディアと比べ海外からの集客ハードルが低いことが特徴です。
このInstagramをメインに情報発信しているインフルエンサーは一般にインスタグラマーと呼ばれていて、ストーリーズや投稿に様々なハッシュタグを付け、その中に「♯PR」を入れながら自分のフォロワーと各タグのフォロワーへ商品を宣伝しています。
- 2.Youtube
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いまや動画プラットフォームとしてスタンダートとなったYouTubeですが、動画はもちろんのこと、ライブ配信も盛んです。
さらにチャンネル登録・通知設定により公開動画をホーム画面等ですぐに知らせることができるため、ユーザーに対して早く訴求でき、高い訴求力があることがYouTubeの魅力となっています。
人気の投稿内容としてはエンタメとして楽しまれるものが多いですが、ライフハックや雑学・専門的な内容、さらには何でもない雑談までもが好まれるコンテンツとして成立しています。
そのコンテンツのファンとなった多様な属性と幅のある世代層のユーザーに対して、インフルエンサーを通じた消費者目線での動画により、爆発力のある宣伝効果が期待できます。
既に聞きなじみがあるかもしれませんが、YouTubeで活動するインフルエンサーはよくユーチューバーと称され、今やマスメディア出演も珍しくないほど市民権と多大なる影響力を得た存在となり、PR動画等で人々の眼に商品を届けるための動画投稿本数も年々増してきています。
- 3.Twitter
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1投稿140字までという短文ベースのSNSですが、画像や動画も投稿可能であり、かつ「クラスタ」と呼ばれる特定のジャンルに特化したユーザーコミュニティが多く成立していることが特徴です。
ユーザー同士のコミュニケーションが活発で、リツイートやいいねといった機能によりフォロー・フォロワー間以外のユーザーにも投稿を拡散できるメリットがあります。
また匿名性が高くユーザー層も様々であるため、リーチできる層は現在想像しているよりずっと広く存在しているといえるでしょう。
Twitterでは発言力のあるインフルエンサーの面白い投稿や旬の話題に対する発言等が拡散されやすいため、そういったコンテンツと自社の商品を絡めて扱いやすいジャンルのマーケティングにはうってつけかもしれません。
- 4.Tiktok
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15秒ほどの動画に音楽に合わせた形で加工して投稿できるアプリで、充実の機能によりクリエイティブな動画が簡単に作成できることが人気の秘訣です。
併せて投稿動画のお題ハッシュタグ「チャレンジ」というものも用意されており、ネタに困ることなく他ユーザーからの反応も得られやすいというのが大きな特徴です。
このチャレンジとアプリ起動時の広告表示、あるいは企業オリジナルのクリエイティブ素材とブランドエフェクトを組み合わせ、インフルエンサーの抱えるターゲットを集客することがTiktokでマーケティングを打つ強みとなってきます。
このアプリで人気を集めるインフルエンサーをTiktokerといい、メインユーザー層である10代を中心とした若年層に対してこれからますます影響力を伸ばしていくことが予想されます。
インフルエンサーはクロスメディア的
また、インフルエンサーの方は上記のメディアを横断するクロスメディアのような形で活動をしていることが非常に多いので、先に提携したいインフルエンサーが見つかった際は、施策を展開したいメディアでのアカウント運用がなされているか一度確認してみると良いかもしれません。
インフルエンサーの依頼先
しかし、各インフルエンサーの階層や活躍の場としてのメディアの特徴を知ったとしても、それだけではどこに宛てて依頼をしていいかイマイチ分からないうえ、ネットで調べただけでも挙げきれないほどのインフルエンサーや、インフルエンサーをキャスティングできる会社がヒットすることと思います。
「インフルエンサーマーケティングにおいては、インフルエンサーごとにクラスがあって、それぞれ活動場としてのSNSがあるかは分かったけど、マーケティング担当としてどんな依頼をしたらいいのか依頼先が分からない…」
最後にそんな方への案内として、本項目ではインフルエンサーの依頼先について簡潔にご紹介します。
- 1.個人依頼
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依頼したいインフルエンサーに個人のSNSを通じてDMや公開メールに依頼する方法です。
こちらの方法ですと自社のみで完結するため選定から依頼までのスピード感を求める場合は非常に有効ですが、そういった連絡は現在インフルエンサー側に山ほど届いているため、返答が遅くなる場合や、詐欺まがいのメールに対する警戒心もあるため返信自体がない場合も少なくありません。
また、あくまで個人に依頼する形になるので依頼料や紹介コンテンツの不一致、スケジュールなどの点で調整については、後々のトラブルを防ぐためにもより一層慎重な協議が必要となります。
- 2.運営会社に依頼
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ディレクティング・キャスティング会社
インフルエンサーマーケティングにおいて最もメジャーな運営会社の形態です。
マーケットを熟知した運営会社のコンサルタントが、課題解決のための提案からマッチしたインフルエンサーのキャスティング、また施策の運用や施策結果のレポートまでを担うサービスとなっています。
インフルエンサーマーケティングに知見のない方や、改善したい、あるいは管理リソースを削減したい方にうってつけの内容となっています。
代表的な会社はUUUMや、FindModel、GROVEや、Adgenicなどがこの形態に当たります。
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マッチングプラットフォーム
こちらはインフルエンサーとクライアントの出会いの場を提供しているサービス形態になります。
プラットフォームに登録されたインフルエンサーの中から、仲介を経ず自社でインフルエンサーを選定し、依頼から料金交渉、さらにディレクションまでを行うことになります。
自社内ですでにノウハウが蓄積されている、あるいは専任の担当者を立てられるリソースがある場合は、ディレクションを行ってくれる会社への依頼する場合比べてコスト抑制が可能となるので効果的に活用できるでしょう。
代表的なプラットフォーム運営会社は、SPIRIT、CLOUDCASTING、indaHashなどがあります。
また、個人であれ企業であれ、どのような依頼先にお願いするとしてもインフルエンサーの方に依頼するにあたり、後々の認識齟齬を防ぐために以下の点は先んじて固めておくことが望ましいです!
- PRの目的
- PR表記の確認
- 起用理由
- 投稿はインフルエンサーのコンテンツを尊重する
まとめ
いかがでしたでしょうか?
インフルエンサーと一口に言ってもクラスもメインとなるSNSも様々で、依頼先についても自社のマーケティング目的に合わせた選定が必要になってきます。
何となく流行っているから、といった理由で考えるのではなく、インフルエンサーと彼らへの依頼方法、それぞれの特徴・属性を組み合わせ考慮したうえで、集客コストの最適化・利益を最大化できる導入方法を検討していきましょう。
さらにA8.netでは、インフルエンサーマーケティング活用方法についてさらに詳しく資料にまとめました。
今回紹介しきれなかったA8.netサービスと組み合わせた相乗効果的なインフルエンサーマーケティングの活用方法についても記載しておりますので、ぜひご一読ください。