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クーポン集客に係る景品表示法の規制内容について解説

クーポン集客に係る景品表示法の規制内容について解説

  • 2021/10/25
  • 2022/06/28
2021年現在、通販を活用することはもはや事業者・消費者双方にとってもある種スタンダードになりつつありますが、そのようなECビジネス上ではクーポンを集客に利用していることをよく目にします。
SNSやアプリ等で手軽に電子クーポンは発行できるうえ、お得感というユーザーにとっての強力なメリットを訴求できるため導入を検討する事業者の方は多いと思います。
しかし、集客をしたいがあまり、好き勝手な訴求内容のクーポンを発行してもいいというわけではありません。クーポンに関連してその訴求内容の適当・不適当を定める法律規制が存在しているのです。
今回のコラムではクーポン規制に係る法律、景品表示法について、その制定内容、クーポンにおける発行可否のライン、さらに罰則規定について解説していきます。

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景表法とは

まずは景品表示法の目的と意義について解説していきます。

景品表示法の目的

景品表示法(以下景表法)とは、独占禁止法の特例法として昭和37年に制定された法律で、正式には「不当景品類及び不当表示防止法」といいます。

その目的としては、独禁法の目指す「公正かつ自由な競争の促進」を継承しており、また景表法はその目標を達成するべく定められた禁止事項の二つ柱「私的独占及び不当な取引」、「不公正な取引方法の禁止」のうち不公正な取引方法の禁止を補完する法律となっております。

さらにこの目的は条文の冒頭にて以下のように成文化されています。

(目的)
【第一条】

この法律は、商品及び役務の取引に関連する不当な景品類及び表示による顧客の誘引を防止するため、一般消費者による自主的かつ合理的な選択を阻害するおそれのある行為の制限及び禁止について定めることにより、一般消費者の利益を保護することを目的とする。

こちらを分解すると、「不当な景品類及び表示による顧客の誘引を防止」、「一般消費者による自主的かつ合理的な選択を阻害するおそれのある行為の制限及び禁止」、 「一般消費者の利益を保護すること」の3点となります。

それぞれ口語的な形で翻訳すると、法律目的とは、「不適当な景品・表示を使った集客によって、本来あるべき消費者の選択を捻じ曲げる行為を取り締まって、消費者を守ろう!」ということです。

規制対象となる「景品類」「表示」の性質

さらに、上記条文中にある「景品類」と「表示」についても同法二条三項・四項にて以下のように定義されています。

【二条三項】

この法律で「景品類」とは、顧客を誘引するための手段として、その方法が直接的であるか間接的であるかを問わず、くじの方法によるかどうかを問わず、事業者が自己の供給する商品又は役務の取引(不動産に関する取引を含む。以下同じ。)に付随して相手方に提供する物品、金銭その他の経済上の利益であって、内閣総理大臣が指定するものをいう。

【二条四項】

この法律で「表示」とは、顧客を誘引するための手段として、事業者が自己の供給する商品又は役務の内容又は取引条件その他これらの取引に関する事項について行う広告その他の表示であって、内閣総理大臣が指定するものをいう。

この二項から導き出される「景品類」「表示」をマーケティングの視点からまとめると、以下の図に表すことができます。

「景品類」「表示」の図

前述の目的と合わせると、景表法の規制対象となる景品類・表示というのは、「消費者の判断に影響するような不適当な情報を与える、過大な景品や宣伝集客方法」ということになります。

一般的に消費者は事業者からの情報を信頼して商品を選びます。

その消費者選択にあたり、誤った情報や根拠のない効果、過大な景品などの宣伝により消費者が不利益を被ることの無いようルールとしてこの法律が設けられています。

クーポンの発行においてもこの景表法が規定する法令の範囲内で、割引金額、キャッチコピーやクリエイティブ等の訴求内容を決定していく必要があります。

ここまで目的と定義を見ていきましたが、以降では、具体的にはどんな規制が敷かれるのか、その内容について挙げていきます。

不当表示の禁止

景表法の法規制の軸となる概念の一つとして、「不当表示の禁止」があります。

消費者利益の保護が根幹にあるため、実態とかけ離れた商品・サービスの価値を喧伝することを禁止しています。

この不当表示の禁止には大きく分けて3種類あります。

  • 優良誤認表示の禁止
  • 有利誤認表示の禁止
  • その他誤認表示の禁止

それぞれ以下で見ていきましょう。

優良誤認表示

商品・サービスの品質・規格・その他内容についての不当表示のことを指し、消費者に事実と異なる内容で、実際よりも著しく優良である印象を与える表記、あるいは競合よりも著しく優良である印象を与える表記の場合に適用されます。

例えば、食肉の産地偽装、スクールの合格実績査証、家電の性能を盛って表示するなどした際に、この優良誤認表示に該当することになります。

有利誤認表示

商品・サービスの価格・その他取引条件についての不当表示のことを指し、消費者に事実と異なる内容で、実際よりも競合よりも著しく有利であると見せかける表記の場合に適用されます。

例えば、事実に基づかない最安値表記での訴求、根拠のない商品内容量の他社比較、必須となる追加サービスの料金を未記載で宣伝表記した際に、この優良誤認表示に該当することになります。

その他誤認表示の禁止

上記のような優良誤認表示・有利誤認表示の他にも特定の商品やサービスについても、消費者にとって紛らわしい、あるいは悪質である表示について対応するために、下記の不当表示を禁止しています。

  • 商品の原産国に関する不当な表示
  • 無果汁の清涼飲料水等についての表示
  • 消費者信用の融資費用に関する不当な表示
  • おとり広告に関する表示
  • 不動産のおとり広告に関する表示
  • 有料老人ホームに関する不当な表示

景品類の制限及び禁止

景表法では、過大な景品に惑わされて合理的な商品選択の妨げとならないように景品類の限度額を設けています。

景品類については、同法四条に基づき告示により、主に下記についてそれぞれ景品類の限度が定められています。

  • 一般懸賞
  • 共同懸賞
  • 総付景品

以下では、先にご紹介した景品類の定義を念頭に入れ、景品類の制限について確認していきましょう。

一般懸賞

【懸賞による景品類の提供に関する事項の制限 1~3項】において商品・サービスの利用者に対し、くじ等の偶然性、特定行為の優劣等によって景品類を提供することを「懸賞」と定義し、後述する「共同懸賞」を除いた懸賞のことを一般懸賞と呼びます。

例えば、一部商品にのみ景品類が付属され外観でそれが判断できない場合、ゲーム等の回答正誤により提供、スポーツなどの競技優劣により提供する場合、などが一般懸賞に該当することになります。

また、この【懸賞による景品類の提供に関する事項の制限】では取引価額における最高額・総額が設定されており、一般懸賞における限度額は以下のよう定められています。

懸賞による景品類の提供に関する事項の制限表

共同懸賞

【懸賞による景品類の提供に関する事項の制限 4】にて定義される、商品・サービスの利用者に対し、一定の地域や業界の事業者が共同して景品類を提供する懸賞です。

例えば、中元・歳末セールなど商店街等で実施するがらがらくじ、一定の地域の同業者主催の懸賞、などが共同懸賞に該当することになります。

また、共同懸賞においても【懸賞による景品類の提供に関する事項の制限】にて取引価額における限度額が定められています。

懸賞による景品類の提供に関する事項の制限表

総付景品の提供制限

懸賞によらず、商品・サービスを利用した人にもれなく景品類を提供するものは「総付景品」と呼ばれています。

総付景品は【一般消費者に対する景品類の提供に関する事項の制限】にて内容の定義がなされています。

例えば、応募者全員サービス、来店者全員提供、申込み先着順提供などが総付景品に該当します。

ただし、商品・サービスの提供に必然的に必要となるものや見本品や宣伝用のサンプル品などは、正常な商慣習に照らして適当と認められる場合は景品規制の適用はしないとなっています。

なお総付景品提供における最高額は以下のように定められております。

総付景品の限度額表

なお、本章に出た内容の根拠となる出典元は以下の通りとなっております。

ここまで景表法の法律的観点を中心に着目していきましたが、このコラムの目的はクーポンと景表法とがどのような関係にあるか確認するという点にあります。

そのため次のセクションでは、マーケティングに利用するクーポンにおける景表法の適用範囲について見ていきたいと思います。

クーポンと景表法

景表法の規制対象外となるクーポン

基本としては、上記に紹介した景表法の定義する「景品類」に当たらないクーポンであれば、当然のことながら規制対象外となります。

例)1000円以上お買い上げの方に次回20%OFFクーポン

例)1000円以上お買い上げの方に次回20%OFFクーポン

いわゆる「値引き」については告示にて正常な商慣習に照らして値引又はアフターサービスと認められる経済上の利益には含まないとされています。そのため景品類には該当せず、ECサイトでもよく目にする金額ベースでの割引クーポンはよく使われています。

例)次回購入時1000円割引クーポン

例)次回購入時1000円割引クーポン

一見総付景品のように思われる購入者全員サービスの形式であったとしても、アフターサービスやサンプル品提供のクーポンなどにおいては正常な商慣習に照らして認められる場合は景品類に当たらないとされています。

例)スーパー来店者への駐車場無料券配布、
特定食料品を買った方対象のサンプル引換クーポン

例)スーパー来店者への駐車場無料券配布、特定食料品を買った方対象のサンプル引換クーポン

その他にも、ある商品・サービスの購入者に対し、同じ対価で同一の商品・サービスを提供するクーポンは、増量値引きとみなされ景品規制の対象とはなりません。

例)コーヒー5回注文した方にコーヒー1杯無料クーポンをサービス

例)コーヒー5回注文した方にコーヒー1杯無料クーポンをサービス

※なお、コラムに掲載している内容は景表法の一部となります。
景表法に関してはまだ他にも注意しないといけない点はあります。
各条文の解釈詳細、特に運用基準として消費者庁のガイドラインなど自社の発行予定クーポンに該当事項あるかぜひ一度ご参照ください。

景表法の規制を受けるクーポン

クーポンが景表法に触れるとしたら、それはクーポンの内容が「不当表示」となる訴求内容を含むか、あるいは「景品類」の規制範囲を超えるものに当たるかのいずれかになります。

意図せず、知らないうちに景表法に抵触してしまう可能性も捨てきれません。

そんな事態を防ぐためにも、以下では例として抵触するクーポンのモデルを提示していきます。

不当表示

・優良誤認表示の場合

例)国産牛割引クーポン 初回購入者にもれなくプレゼント!

実際は...

キャッチコピーに国産とあるが本来の産地は海外であり事実に反する訴求内容

優良誤認表示クーポン例
・有利誤認表示の場合

例)クーポン利用で業界最安値のご提供!

実際は...

競合と比べると最安値ではなく事務手続手数料を含めると全く事実に反する訴求内容

有利誤認表示クーポン例

景品類

・総付景品にあたる場合

クーポンによくある「○○%割引クーポン」という、購入金額に応じて割引の値段が左右されるクーポンについては、他店と共通で利用できる場合は総付景品となります。

例)A花店・フラワーギフトショップB店共通キャンペーン
1000円以上お買い上げの方に次回50%OFFクーポンプレゼント

総付景品の規制は取引価額1000円以上は20%と指定されているため制限超過となる

総付景品にあたるクーポン例

また「次回購入時○○一本サービス」となる無償サービス提供についても、引換品が総付景品に該当するとみなされ、提供制限が付くことになります。

例)500円お買い上げの方にコーヒー豆300円分交換クーポンプレゼント

総付景品の規制は取引価額1000円未満は200円と指定されているため制限超過となる

総付景品にあたるクーポン例

また、その他にも下記のような場合は表示上値引・割引であったとしても景品に該当するため、規制の範囲においての実施が必要となります。

  • 特定の商品・サービスと引き換えることにしか用いることができない
  • 他店でのみ使用できる割引券
  • 自店の割引券を懸賞により提供する場合
  • 他店共通の割引率を提示した割引券 (「正常な商慣習に照らして適当と認められるもの」で「同額の割引」である必要がある為)

内容については個別で判断する必要があり、額面だけではなく、利用範囲や方法によっても景品規制に関わってくるため、よく確認した上でクーポンを発行するようにしましょう。

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集客クーポン発行のコツ

クーポンの発行について景表法の規制内容の認識を持ったうえで集客面を意識したクーポン発行ができれば理想の形になるはずです。

規制に沿った集客クーポン発行のコツは以下の3点になります。

  • 割引の設定について
  • 有効期限の設定
  • 景品規制の対象とならない無償サービス

まず割引の設定は利益が最大化できる割引価格とする必要があります。

割引価格が高ければユーザーは集まりやすいですが、割引のために利幅が小さくなってしまっては元も子もありません。

そのため設定する割引は、額にせよ率にせよ、目標とするCPAに合わせて設定していくことがおススメです。

また、無期限にしてしまってはユーザーからするといつでも使えるという認識になり即時的な訴求効果が薄れ、最悪そのまま忘れられてしまう可能性があります。

有効期限を設定すればその期限内に利用しようという誘因が生まれるため、売上が欲しい時期に合わせて期限を設けましょう。

そのうえで上記に見てきたように、アフターサービスやサンプル品など景品規制の対象とならない無償サービスを有効に使い、併せてクーポンの内容や利用範囲など景品規制の対象となるのかしっかり確認した上でクーポンを発行することが必要となります。

基本としてこれらの点さえ押さえておけば、景表法の規制にかからず集客力のあるクーポン施策を行えます。

なお、注意点としてはユーザーとの余計なトラブルや誤解を生じさせないためにも下記のような留意事項を明記しておく必要があります。

  • 有効回数
  • 他キャンペーンとの併用可否
  • 譲渡可否
  • 使用対象商品

一般的に集客に有用とされるクーポンですが、ただ闇雲にお得勝負で発行するのではなく、自社の望む利益獲得とユーザーの求めているクーポンの均衡点を見つけ出し、マーケティングに自社商品・サービスとユーザーの特性を捉え、最適なクーポンの模索をしていきましょう。

なお、本章での判断の根拠となる出典元は以下の通りとなっております。

ここまで景表法の規制ラインに従ったクーポンの発行内容について見てきましたが、規制範囲を踏み越えた場合にはどのような事態に陥るのか、そのリスクを知っておく必要があります。

本コラムの最後には景表法に反した際のリスクについて実例を交えて解説したいと思います。

景表法 罰則とリスク

実際に景表法の違反行為と認定された場合、罰則規定は条文上、以下の2段階に分かれます。

  • 措置命令
  • 課徴金命令

措置命令

景表法に違反した場合、違反対象となる行為の差し止めなど、消費者庁など行政から指導が入り、その内容として違反したことを一般消費者に周知徹底、再発防止策の提出などを求められ、改善徹底が要求されます。

課徴金命令

措置命令を受け、返金計画が認められるなど減額の制度はあるものの、課徴金対象行為には措置命令とは別に課徴金納付命令が行われます。

その場合、対象行為に係る商品・サービスの売上額に3%を乗じた金額を納付しなければなりません。

上記のような措置命令・課徴金命令について行政的な罰則も相当なマイナスですが、それよりも何よりも景表法違反となった場合の一番のリスクは、社会的信用が失墜するということです。

行政処分が入ったという事実は取り消せない以前の信用は取り戻せません。ビジネス面でのネームバリューを回復することは確実にありえないでしょう。

一度やってしまったらそのビジネスは厳しい状態となってしまうため、法律周辺の知識は万全を期し、集客には細心の注意を払いつつクーポンの発行を行いましょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
クーポンの発行に係る法的関係についてご理解いただけたでしょうか。
景表法は、公正な市場経済を成立させるために不当な訴求を規制し、景品のルールと表示のルールを制定して競争原理を維持することにより消費者保護を図るという経済法の一領域です。
割引によるユーザーの利と集客による自社の利をWIN-WINで達成できるのがクーポンの良いところであるため、ユーザーファーストの目線でユーザーとのより深い関係値作りのきっかけとなるクーポン発行を心掛けましょう!
なお、アフィリエイトプラットフォームを提供するA8.netでは、景表法をはじめアフィリエイトに関わる各種業界法に抵触することが無いようガイドラインを設けています。ガイドラインに抵触しない旨の周知を徹底し、メディアへの各種法令の遵守願いを働きかけ、そして専門の部署にて自発的に定期の審査・巡回メディアパトロールなどを行っています。
結果として悪質な違反記事を確認した場合は、弊社規約に則り厳重に対応しております。
またA8.netでは別途集客に有効なクーポンの活用方法・活用事例についても詳細情報をまとめて資料化しています。
資料中ではEC集客を強化するクーポン活用術について記載しておりますので、ぜひご一読ください。

この記事の執筆者

A8.netマーケティングチーム編集部

A8.netマーケティングチーム編集部

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